“リンダーブラーテン(Rinderbraten)”
“リンダーブラーテン(Rinderbraten)”とは?

リンダーブラーテンというのは、ドイツの牛肉の煮込です。一般家庭でもよく食べられる代表的な家庭料理の一つで、牛肉の塊をブイヨンで煮込みます。
一緒に煮込む野菜はスープに旨味を加えてくれるだけでなく、そのスープでくたくたに煮込まれているので、付け合せとしても最高です。
この他、以前当ブログでも紹介したドイツ付け合せの王様”クヌーデル“が添えられることもあります。ちなみに残った煮汁はアレンジして非常に美味なスープとしてもいただくことができます。
リンダーブラーテンは一般にソースをかけて食べられますが、ここではサワークリームを使ったドイツらしいソースを紹介しましょう。…少し特殊かな??
まあ、とにかく。・・・行ってみましょうか。
“リンダーブラーテン(Rinderbraten)”の材料
・牛肉ブロック
・玉ねぎ
・セロリ
・人参
・長ネギ
・パセリ
・白ワイン
・ブイヨン
・塩
・ブラックペッパー
・バター
・小麦粉
・サワークリーム
本来はヨーロッパで流通しているセロリルーツを使いたいところですが、日本では手に入らないので代わりにセロリの茎の部分を使います。
“リンダーブラーテン(Rinderbraten)”の本格レシピ!!
・まずは牛肉と野菜類の下準備をします。

牛肉はブロックのものを使います。使用する分だけ切りだして、表面の水分はキッチンペーパーでしっかりと拭きとりましょう。
その後、塩胡椒をまぶして揉み込み、冷蔵庫に入れて20分ほど寝かしておきます。
牛肉を寝かしている間に、野菜類を切っておきましょう。玉ねぎとセロリは2cm角の角切り、長ネギとニンジンは3cmほどの輪切り、パセリは粗いみじん切りにします。
・続いて鍋にバターを強いて牛肉を炒めます。

鍋にバターを溶かし、冷蔵庫で寝かせておいた牛肉を表面にしっかりと焼き色(焦げ目)がつくまで炒めます。この段階では、牛肉に完全に火を通す必要はありませんので、表面に焼き色がつけば大丈夫です。
あくまで焦げ目は牛肉の表面につけるだけで、バターを焦がさないように気をつけましょう。バターが焦げてしまうとこの後加える野菜類や、スープそのものにも焦げ臭い香りが移ってしまいます。
中火で丁寧に火を入れていけば問題ないと思いますので、丁寧に行いましょう。
・野菜類を肉と同じ鍋に入れて炒めましょう。

先ほど切っておいた野菜類をパセリ以外全て加えてさらに炒めます。
野菜によって火の通る速さは異なりますが、この後全食材を1時間以上煮込みますので、時間差を考えず全て一斉に入れてしまって大丈夫です。焦がさないように菜箸でこまめにかき混ぜながら炒めましょう。
炒める目安としては、野菜類の表面が透明になってくれば十分です。
・ブイヨンを注いで、柔らかくなるまでじっくりと煮込みます。

野菜が炒めあがったら、ブイヨンをひたひたになるまで注ぎます。
ブイヨンは家でとれればベターですが、マギーブイヨンなど市販の固形のものを水に溶かして代用しても構いません。
蓋をして弱火でじっくりと煮込んでいきます。煮込み時間は目安としては約1時間です。途中で水分がなくなった場合は適宜ブイヨン、あるいはワインを足して調整します。
・十分に煮込んだらパセリを加えてさらに煮込んでから調味します。

1時間程煮込んだ後、鍋に粗みじんにしたパセリを加えてさらに20分ほど煮込みます。
スープはこの後ソースに使いますので、煮込むと同時に水気を飛ばしてスープを濃縮しておきましょう。
味を見て足りないようなら、塩少々で味を足します。
←は煮込みを終えた後の様子です。野菜も良い感じでスープがくたくたにしっかり煮えていて、なかなかよろしい感じです。お肉は箸でも切れるほどの柔らかさに仕上がっています。
・ブイヨンとサワークリームでソースを仕立てます。

泡立て器を使ってサワークリームと小麦粉を混ぜ合わせます。濾したリンダーブラーテンの煮汁を加え、火にかけて泡立て器で滑らかになるまで伸ばします。これがリンダーブラーテンのソースになります。
そもそもサワークリームというのが馴染み薄い日本人には少しばかり抵抗があるかもしれませんが、爽やかな酸味が牛肉に非常によく合います。
器に煮込んだ野菜を盛り付け、牛肉を乗せまれば完成です。
ソースは各自の小皿に取り分けてからかけるといいでしょう。僕は一人暮らしなので、大皿のままでかけてしまっていますけれど…。

さて、ドイツの牛肉の煮込み”リンダーブラーテン(Rinderbraten)”でした。
どうぞ
Guten Appetit!
しっかりと煮込まれた野菜もとても美味しいですよ。