我が家の定番 ‘煮崩しブロッコリーのショートパスタ’

*本記事は”我が家の定番”シリーズの第6弾です。

**”我が家の”シリーズでは我が家の定番の家庭料理やtwitterで反響が大きかったオリジナル料理のレシピを紹介するシリーズです。

野菜をクタクタに茹でてパスタ

驚くべきことだが、実はイタリアでは野菜をクタクタに茹でてしまう。この事は”野菜は茹ですぎず、歯応えを残す”、という日本人からすると想像だにしないことだろう。

さらにこうして茹でた野菜をさらにオリーブオイル、ニンニク、唐辛子で炒めるripassataという調理法はイタリアでは定番のものである。

こういった調理法の背景には野菜自体がクセが強いからだとか、なんとか聞いたことがあるような気もする(いわゆるアク抜きのようなことか?)が、専門家ではないので真偽の程はわからない。ただ我々日本人がほうれん草の炒め物をする際に、下茹でをすることと通じるものがあると考えれば、わからないでもない。

さて、このripassataした野菜をソースに仕立ててしまうパスタが存在する。例えば日本ではプーリア風と呼ばれるブロッコリーとショートパスタの一種であるOrecchietteを合わせた物などがそうである(実はプーリアの伝統的なパスタはブロッコリーではなくcime di rapaという菜の花に似たイタリア野菜が使われるのだが…)。

今回は、我が家で定番のブロッコリーを使ったパスタを紹介しよう。

このタイプのソースはペースト状になるため、絡みやすいショートパスタが適している。今回は日本でも比較的手に入りやすいRigatoniを使っていくが、前述のOrecchietteはもちろんその他のショートパスタを使っても構わない。穴や窪みなどがあるものがより絡みやすくおすすめ。

ちなみに、日本でパスタというと一般的に思い浮かぶのはロングパスタ、とりわけスパゲッティであろうが、イタリアではショートパスタの生産率の方がロングパスタよりも多いらしい。もちろん種類数も異なるので単純比較することはできないのだが、このタイプのパスタを知ればそれも納得できてしまう。特に家庭での毎日の食事を考えればなおさらである。

というのも、このタイプのパスタの特筆すべき点は、何をおいても手軽であるということ。ほぼ”野菜をクタクタになるまで煮るだけ”でソースができる(野菜の種類はなんでも構わない)ので、忙しい毎日の料理としては非常に重宝する(今この文章を書きながら他のパスタも考えてみれば結構手軽に作れるものが多いな、なんて思ったりもしているのだけれど…)のである。さらに、その気になれば 鍋一つで調理することも可能だろう。

素材を活かすイタリア料理において、なるべく余計なものを足さないのというのは定石である。なので材料は至ってシンプル。しかし何を置いても素材の美味しさを引き出すには美味しいオリーブオイルはなくてはならないので、Extra Vergin oilを使いたいところ。今回は味の輪郭をはっきりとさせるためにアンチョビ、そして鷹の爪を使う。

煮崩しブロッコリーのショートパスタ

煮崩しブロッコリーのショートパスタ

ブロッコリーを煮崩してペースト状にしたソースをショートパスタに絡めた一皿。手軽な上にブロッコリーの美味しさをダイレクトに味わえる。是非とも美味しいオリーブオイルを使って作りたい。
Cook Time 30 minutes
Course Noodle
Cuisine Italian
Servings 1 人前

Ingredients
  

  • 10 ブロッコリー あくまで目安量
  • 2 欠片 ニンニク
  • 1~2 つまみ 鷹の爪
  • 70 g リガトーニ
  • 2~3 大さじ オリーブオイル エクストラ・ヴァージン
  • 2 アンチョビ

Instructions
 

  • ブロッコリーは小房に切り分けてから必要分を塩などを入れずに鍋で茹でていく。茎の部分を使う場合は花蕾部分よりも火が通りにくいので小さめに切り分けて使うと良い。*花蕾の部分のみを小房に分けて冷凍したものが売られているので、そちらを使うとより手軽に調理できる。
  • オリーブオイル(大さじ1程度)を敷いて温めたフライパンに、包丁の腹で潰したニンニクと鷹の爪を入れて香り出しをする。焦がさないように気をつけながら丁寧に炒め、オイルに香りを十分に移したら火からおろしておく。
  • 香り出しを終えたニンニクはブロッコリーを茹でている鍋に入れ、一緒に煮崩してしまう。
  • 加減を見ながら木べらなどで多少崩したりしつつ(この後取り出すので完全に崩してはならない)茹でていき、茹で汁にもブロッコリーの風味を移しておく。この茹で汁はパスタを茹でるのに使うので捨てないように!
  • ブロッコリーが十分柔らかくなれば、先程のフライパンを再び火にかけ、アンチョビを入れる。
  • 弱火〜中火でアンチョビを崩しながら丁寧に炒めていく(アンチョビは火が通れば自然と崩れていく)。油が跳ねるようなら、ブロッコリーの茹で汁を多少加えても良い。
  • 茹で上がったブロッコリーとニンニクをフライパンに移し、木べらなどで崩しながらアンチョビとしっかりと合わせてペースト状にしていく。崩し加減はこのみの具合で。
  • ブロッコリーを取り出した後の茹で汁に塩を入れ、パスタを茹でる。茹で汁がパスタを茹でるのに十分な量ない場合は適宜水を足す。
  • パスタが茹で上がるタイミングを見計らって、先程のブロッコリーのペーストにオリーブオイルを大さじ2程度加えて馴染ませるた後、同じく大さじ2程度のパスタの茹で汁を加えてしっかりと乳化させる。
  • 茹で上げたパスタをしっかりとソースと絡めれば出来上がり。このみでチーズなどを加えても良い。
Keyword ショートパスタ, パスタ
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